Hystoric Glamour ミツキの私情価値 vol.9

ヒステリックグラマーがもっと好きになる

Hystoric Glamour ミツキの私情価値 〜HYSのトリセツ〜

ヒステリックグラマーの
ドラゴンヘッドジャンパー

ミツキのどこがイイの?買い説

やっと“長袖”を買いたい!と
思う気候になってきました!

ようやく着たい!&書きたい!と思う気候になってきましたよ(笑)。記録的な猛暑日もひと段落、とはいえ、もう11月ですが、いまだ26℃の夏日を記録するなど汗ばむ日が続いています。日中は半袖、夕方は冷えてくるから、サッと羽織りものが欲しい……そんなとき便利なアイテムといえば、真っ先にカーディガンが思い浮かびますよね。春先や秋口はライトなアウター冬はミッドレイヤーと、3シーズン使えてめちゃくちゃ重宝するアイテムですが、何だかコンサバというか、“退屈”……汎用性の高さの副産物というべきかフツー過ぎてね、単色のベーシックなカーデはもう誰もがお持ちでしょうから、2着目、3着目はちょっと変化が欲しいってもん! でも攻めすぎないようにね、っていうのがミツキの私情価値。今回はいいとこ突くな~と大至急羽織りたくなる! 何とも塩梅のいいベーシックカーデを買い説したいと思います♪

HYSってハードではなく
じつはソフト?!

着てみたいんだけど、なかなか食指が伸びなくて……って服、結構ありますよね。自分にはハードすぎて似合わないとか、ちょっと主張しすぎていて周囲の目が気になる、とかね。HYSってハードな印象があるけれど、実は名作のハイブリッドで新たな“入り口”を示してくれることもあります。何かと何かをくっつけて入りやすくする。そんな“合体ベーシック”はHYSが得意とするワザのひとつ。アメリカンべーシックを知り尽くしているからこそ成し得る“合わせ技”は、HYSのコレクションに数多く存在します。たとえば、vol.8で紹介したM-65カーゴパンツは、フライトジャケットの名素材を、フィールドパンツにonという、ファブリックの合わせ技。これは、通常の軍パンに使用される素材はコットンベース、が、そのままだと、巷に出回っているモノと何ら変わらない~。だから、フライトジャケットに用いる素材感のいいファブリックをパンツに転用し、軍パンであってもワンランク上の表情を作り上げています。で、今作のカーデはといえば、スカジャンを上質なニットで仕上げている! ニットカーデ+スカジャンという不変のベーシックを合体させて1+1を2以上に。そんな痒い所に手が届く“シン・ベーシック”を見るとたまらなく嬉しく、食指が伸びちゃうわけです。さらに、刺繍は‘50年代米国のスーベニアジャケットに見られた柄をHYS流にアレンジしてON! 刺繍の細かさからも技術力の高さが伺いしれますが、HYS独自のグラフィックによるオリジナルドラゴンですから、いわゆるスカジャン然とせず、絶妙にアク抜きされているのも◎です。スカジャン着てみたかったんだけど、ちょっと自分にはハードすぎて……な方も、上質なニットのソフトな表情、そして、程よくパンチの効いた“ヤカラ感”を払拭したアートなドラゴンのおかげで、これなら自分でも♪という具合に背中を押してくれます。このあとの“どうきこなすの?解説”でも書きますが、ベーシックアイテムに合わせると、カーデ単体でみるより、これ見よがし感なく取り入れられるのも◎。カーデの定番といえば、ジョンスメドレーなどの英国ブランドが定石ですが、なんだかフツー過ぎて退屈なんだよね~。カーデ選びがマンネリ化していた服好きの方にこそ着てもらいたい♪ そんなヤンチャな大人が選ぶべき、稀有な“合体ベーシック”なんであります。

刺繍の技術も
さることながら
アート級のグラフィック

ミッドセンチュリーに見られたスーベニアジャケットの柄をオリジナルグラフィックで表現。スカジャン有識者も、アレ?こんな柄ヴィンテージにあったっけ?と思わせるほどのクリエイション。HYSならではのデザイン力だ。

肉厚感があるのに
着用すれば
驚くほど“サラリ”

ニットといえども、玉縁ポケットや減らし目による衿付けなど、布帛のジャンパーを思わせる作りには脱帽! 本格的な存在感があるのに羽織ればカーディガン! こう見えて実は……な着心地もヤミツキになるポイント。

ミツキのどう着こなすの?解説

ホラ! 見てよ!
トラッドスタイルに
ONすればマンネリ打破

ね、白シャツにチノパン、コインローファーという超絶ベーシックスタイルにONしてあげればご覧の通り! いい塩梅でヤンチャなスパイス。これでフツーのカーデ羽織ったら退屈すぎる! このカーデにはそんなパワーがあるんです。

やっぱり
ワントーンスタイルって
鉄板ですよね~♪

インスタントに誰もがお洒落に見えるコーデテク。ブラックのパンツに合わせれば、セットアップのように決まります。で、これまた着こなしテクである“色を拾う”。INするシャツのカラーに合わせてシューズを選んであげると、お洒落上級者に♪

ITEM INFORMATION

ドラゴンヘッドジャンパー

6万6000円(税込)

Begin ファンベースラボ/ ディレクター
ミツキ

1977年生まれ。ワールドフォトプレス『monoMagazine』編集部を経て2006年に世界文化社(現・世界文化ホールディングス)入社。以来『Begin』一筋で主にファッションを担当。2017年~2021年まで同誌編集長を務める。現在はメディアをまたいで新規事業開発に注力。“中坊マインド” を座右の銘に、既存の出版ビジネスを超えた制作チーム「ファンベースラボ」を率いるディレクターとして奮闘中。