Hystoric Glamour ミツキの私情価値 vol.7
ヒステリックグラマーの
ユーティリティシャツ
ミツキのどう着こなすの?解説
デニムに合わせて
フツーにカッコイイ
安心感あるスタイル
ベーシックカラーのオリーブは鮮やかな差し色をINしてみよう。ディンプルエアによる風通しの良さで、TシャツINしたって清涼感バツグン。スタンダードな夏のアメカジも重ね着で立体感あるスタイルが完成する。
ブラックはやっぱりチノパンに
トラッド然とならない
シャツスタイルが完成
モノトーンなブラックはチノパンに合わせてみよう。ブラック×ベージュは鉄板配色。足元に革靴を持ってくれば、より大人っぽい着こなしに。キャップやバックパックを合わせてカジュアル要素をプラスするのもポイント♪
印象的なタイガーカモは
ブラックを拾って
クールに引き締める
B-MOVIE調のHYSTERICロゴが潜んだオリジナルのタイガーカモはブラックパンツに合わせると◎。カモの骨太感を見事に中和してくれます。足元にカラーシューズを持ってくるとより軽快感が増しますね♪
Begin ファンベースラボ/ ディレクター
ミツキ
1977年生まれ。ワールドフォトプレス『monoMagazine』編集部を経て2006年に世界文化社(現・世界文化ホールディングス)入社。以来『Begin』一筋で主にファッションを担当。2017年~2021年まで同誌編集長を務める。現在はメディアをまたいで新規事業開発に注力。“中坊マインド” を座右の銘に、既存の出版ビジネスを超えた制作チーム「ファンベースラボ」を率いるディレクターとして奮闘中。
ミツキのどこがイイの?買い説
実用的に磨きをかけた
真夏の“シン・ベーシック”
夏を迎え軽装になるこれから、さぁ、何着よっかな~ってとき、メンズが選ぶトップスは、ポロシャツ、Tシャツ、半袖シャツ……選択肢少なすぎ~!ってのが、男の夏の着こなし。クソ暑くて重ね着もできませんしね、フラットになってしまいがちです。そんなとき、一枚でサマになるのがシャツ。なぜかって理由は明快! 前面のポケットデザインが見た目フラットにならず&衿付きだからINにTシャツを仕込めば、夏でもストレスフリーなレイヤードができるから。とはいえ、シャツなら何でもいいというわけではなく、ミツキの私情価値的には“名作シャツ”を選びたい。で、ベーシックシャツの名作といえば、トラッドならオックスフォードBDのプルオーバー、ワークならシャンブレーのワークシャツ……となれば、ミリタリーなら“ユーティリティシャツ”になる。vol.5で紹介したジャングルファティーグジャケットの前身モデルに当たるUS ARMYの名作シャツ、その名の通り、とにかく実用性に富んだシャツ。それはファッションにおいてもめちゃくちゃ役に立つ♪ よくOG-107と言われるが、OGとはオリーブグリーンの略だ。ミリタリーのアイテムというのは機能性の塊、リーバイスの501よろしく、その後生まれるワーク&アウトドアのシャツも、すべてがこのユーティリティシャツをベースにしているってくらい“実用性の完成形”なんですね。そんな名作シャツにアレンジを加えたプロダクトを今シーズンHYSでみっけちゃった~♪ というのが今回の私情価値。しかも、ミツキ視点で見ればグッとくる作り手の想いも伝わってきてね、超ユーティリティシャツともいうべき真の魅力を、買い説していきたいと思います~!
100字で語る
ユーティリティシャツとは
「1947年のM-47ユーティリティシャツからUS ARMYで採用された戦闘服。その名の通り丈夫で実用的、ファティーグシャツとも呼ばれる。両胸のポケットにペンポケットが付き、ジョン・レノンが着用していたことでも知られる名作。」
HYSのアイテムって、
実に奥が深いのである
ということで、も~っと実用的になったユーティリティシャツ。まず! “半袖”になった、ってところが、単純だけどベリーインポータントでしょう! US ARMYのユーティリティシャツは長袖ですからね。よくカットオフしたシャツをヴィンテージで見かけますが、夏仕様にしてくれたのは、ベーシック好きとしてはうれしい限りです。で、HYSらしく、背面にはオリジナルの人気キャラ『ストロベリーモンスター』の刺繍&テープには『THE FUZZ』という具合に、モータースポーツ&音楽とカルチャーをミックスし、ベーシックアイテムをMORE! カッコよくするフュージョン手法は言わずもがな。本チャンのミリタリーはちょっと無骨すぎて……な方へはほどよくアク抜き、まさに全方位的なクリエイションと言えましょう。しかも! 前面のポケットの形を見ると……US ARMYのソレはベース形であるのに対し、このシャツはポケット真四角の長方形、そのデザインは欧州ミリタリーシャツのディテールをミックスしたフュージョン仕様。アメリカンベーシックに造詣が深い方も作り手の粋な遊びにブッ刺さりです。そんなシャツを眺めながら、ファブリックを触診してみると……アレレ?? ドライタッチな感触とともに、目を凝らせばめっちゃ細かいメッシュになってる~!! そうこのユーティリティシャツは『ディンプルエア』と呼ばれる最新ファブリック仕様なのだ。超絶細かなメッシュ素材というべきか、インナーが透けないくらいミクロな通気孔が設けられ、すこぶる清涼な着用感。軽装でフラットになるこれから、TシャツINしたって風通しよく、重ね着していないかのよう。これからの時期にめちゃくちゃ便利なのだ! でね、ここからがMORE!ブッ刺さりポイント! フツー、このテの機能素材は、ポリエステルをはじめとする化繊(化学繊維)を使うことがほとんどですが、このシャツはコットン100%!! 40番手という細い糸を強撚(強く糸を撚る=耐久性の高い糸ができる)することで、軽くて薄い素材感なのに丈夫なファブリックに仕上げているのだ。ヴィンテージとしても評価されるコットンに、ミクロな通気孔を施した『ディンプルエア』という最新技術を使って仕上げる! 温故知新というべきか……。化繊で機能を持たせるのでは当たり前! が、肌触りもやさしい天然素材で真の涼感を実現する。そんな作り手の心意気とモノ作りへの真摯な姿勢がひしひしと伝わってくる。服好きが長年愛する名作シャツを、あらゆるHYSのオリジナル手法でもっと実用的にリボーン。何だかソレっぽい見た目の服が氾濫する状況下、深くを知れば本当のモノの良さに気付かせてくれる、そんな稀有なシャツでもあるのです♪
胸元のテープに
入る文字も“音楽”カルチャー
を注入するのも粋
通常US ARMYの文字が入る補強テープ部分も、『THE FUZZ』をチョイス。骨太なアイテムもミリタリー然とさせない、なんともHYSならではのアク抜き術だ。
えっ!? 通気孔が開いてるの?
と思わせるくらい見た目はフツー
だけど涼しいのだ♪
『ディンプルエア』の構造は、堅牢なリップストップの格子状の交差点に、通気孔を開けたという感じ。いわゆるメッシュ然とせず、見た目ではフツーだけど実は涼しいを実現。コットン100%により、化繊にはない涼し気な表情も兼備。
人気グラフィックも
超一流の刺繍技術で。
それはもはやアート級
実はHYSのグラフィックの中で、ミツキが一番オキニなのが、この『ストロベリーモンスター』。アメリカのレースのメッカである『デイトナビーチ』を滑走するグラフィックを、高品質な刺繍で表現。額装したくなるほど、モノとしての魅力に満ち溢れている。