Hystoric Glamour ミツキの私情価値 vol.6

ヒステリックグラマーがもっと好きになる

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Hystoric Glamour ミツキの私情価値 〜HYSのトリセツ〜

ヒステリックグラマーの
バギーストレートパンツ

ミツキのどこがイイの?買い説

ヒスを語るうえで
デニムは欠かせない

今、ヴィンテージの値が高騰している。周りには、当時10万ほどで手に入れたリーバイスTバックを売却し、 メルセデスゲレンデを……⁉ ロレックスも爆上がりしてるよね~、、父親が当時30万で手に入れた某モデルを売却してマンションの頭金に‼ なんて友人もいる。というほど株をやるよりヴィンテージを、という時代なんであーる。そんなデニムの日本においてのヒストリーを簡単に振り返ってみると、ミッドセンチュリー期に『大石貿易』が 米国からユーズドデニムを輸入するところから始まる。その後、国産初のデニム『ビッグジョン』が発売されるのが1960年。 ここからニッポンデニムの製造がスタートするのだ。そして、特筆すべきは90年代の『レプリカブーム』だろう。 各々のブランドが“リーバイスの亡霊”に取りつかれ(笑)、いかにヴィンテージを忠実に復刻するか……を至上命題として競い合い、 デニムファンもそこに価値を求めた。そんな時代でもHYSは“穿いてカッコいい”を求め続けた。ブランド創立当初から、 デニムの産地、岡山の児島、井原に赴き、オリジナルで生地を開発。ヴィンテージに憧憬を抱きながらも、 独自のアンテナでディテールも作り上げたのだ。古き良き素材&作りは徹底的に、デニムはM-51モッズパーカ同様にカウンターカルチャーの象徴であり、いつまでもヤンチャ心を忘れない、服好きにとって不可欠な永遠のベーシックなんであーる。前述したように、ヴィンテージが高騰し何だかとんでもない状況となっているようですが……デニムはコレクションする骨董品ではなく、ガンガン穿いて日々愛用しなけきゃ意味がない。それがデニムに求めるミツキの私情価値なのだ。

100字で語る
和紙デニムとは

「植物繊維を原料とした和紙は、1000年持つ⁉とも言われるほど耐久性が高く、軽量で吸水速乾の機能を併せ持つスペシャルな繊維だ。また消臭効果もあるなど、デニムの着用に最適な素材として注目を浴びているファブリックなのだ」

ヴィンテージと見紛う完成度に
“今”必要な“欲しい!”をON!

近頃、イージーパンツしか穿かなくなったよな~って方多いのでは?……ビヨンビヨ~ンな化繊素材のレベルが向上した背景もあり、楽チンだけど“しっかり見え”するボトムスが世に増えてきました。デニムだってね、シワも気にすることなく、むしろアタリや色落ちを楽しむ“楽チン”パンツだったのに、そんなビヨンビヨ~ンパンツの台頭で、ちょっと素材感が厚くゴワゴワ……そんな状況下、超本格派ながら“今”欲しい要素を注入してきた、それがこの“和紙デニム”なのだ。『縦の糸はあなた~、横の糸はわたし~』な歌詞よろしく、デニムは織物、2本の糸で構成される。消臭、調湿、吸湿・速乾、高耐久性……という全方位な機能を持つ、日本古来からの素材をデニムにON!  和紙からできたヨコ糸に対し、タテ糸には米綿を。そんなスペシャルな糸を組み合わせて“旧織機”で織り上げるのだ。幅狭の旧織機によるいわゆる『赤ミミ』or『セルビッジ』、今では古き良き“良質なデニム生地”として認知されている。先述したとおり、デニムの世界的産地となった“岡山・児島、井原”に創業まもない時期から入り、オリジナルで生地を開発していたのも、レプリカブランド以外ではHYSが先駆け。メゾンやデザイナーズブランドが『ジャパンデニム』に注目したのも、世界的にHYSのデニムが評価されたのがきっかけといっても過言ではない。毎シーズン、オーラを放つスペシャルファブリックに、生地を傷めないレーザー加工。新品なのに、自分にピッタリのヴィンテージデニムかのような表情を常に“最新”の技術で作り上げているのだ。あとね、特筆すべきがHYSが生んだ独自のディテール。ポケット部のスタッズにウエストベルトのステンシルプリントなど、デニムにもロックテイストやミリタリーの要素を注入し、ベーシックでありながら唯一無二。そんなデニムを、今期は商品名のとおり、“バギーパンツ”のシルエットへと落とし込んだ。バギーとは“ぶかぶか”という意味だが、単に太いだけでなく、HYSの定番、美脚シルエットの延長線上でゆとりを持たせた、というべきだろう。太いパンツは苦手だな~という方でも、穿けば計算された美しいラインが新しい自分に気づかせてくれます。むしろ、O脚やX脚にお悩みの方には、体型補正の効能もありますしね。タイトなトップスに合わせてAラインを作るのもヨシ、ビッグシルエットなトップスに合わせ、大人なルーズ感を演出するのもヨシ! 和紙の効能で真夏でもベタつかずにサラリと&余裕のある美シルエットで、楽チンで“楽ジュアリー”な本格派デニム。この夏はイージーパンツに頼らなくとも、ストレスフリーにデニムライフが送れる!  ちなみに、和紙のヨコ糸は綿糸とは違った色落ちを見せる、というから、ガンガン穿いて、まだ見ぬ経年変化を楽しむ、ってのも一興ね♪

和紙デニムにエコ染色で
何とも言えないピュアブルー
バックポケットのステッチも独創的

和紙デニムは前述したように、全方位的な機能を持ちながら、自然に還るエコ素材でもある。そんな素材に対し、染の工程もエコ染料を用いいているのだ。夏場でもすこぶる快適で身体にやさしいどころか、地球にもやさしいデニム。HYSの環境に対する意識の高さが窺える。

温故知新の新素材を
古き良き旧織機で

穿き心地、すなわち肌に触れる感触……清涼感があってフレッシュな体感がありながらも、表情はヴィンテージと見紛う本格派。旧織機で織り上げたオリジナル和紙デニムは、コットンとはまた違った、色の落ち方が楽しめる。

ミツキのどう着こなすの?解説

ピュアブルーのセットアップは
インナーをポイントに!

タイトなGジャンにバギーシルエットで、ブルーonブルーのAラインを楽しんでみる。 インナーにはヴィンテージライクはTシャツをINしてみよう。オンタイムのラペル型セットアップとはおさらば。 ウィークエンドはヤンチャなセットアップスタイルを実践♪

ピュアブルーを引き立たせる
ブラックdeサンドイッチ

汗ばむ季節になってきましたが、ここでは誰でも簡単♪秋に向けての着こなしの法則を。トップスとシューズをブラックに、ブルーデニムを挟んであげると品よく仕上がるのだ。インナーもモノトーンが鉄則。シックなカラーでブルーを生かす、簡単&便利なルールです。

ミリタリー&ワークなカラーが
ブルーにとにかく効く!

こちらも秋口に向けての着こなし解説! ブルーデニムを生かす方法として、ミリタリー&ワークの象徴カラー、カーキ&ベージュを取り入れるの術。どカジュアルに陥るかと思いきや、ご覧の通り、カラーのバランスが最高~。アメカジ王道色の合わせ、使えます。

ITEM INFORMATION

ヒステリックグラマーのバギーストレートパンツ

4万4000円(税込)

Begin ファンベースラボ/ ディレクター
ミツキ

1977年生まれ。ワールドフォトプレス『monoMagazine』編集部を経て2006年に世界文化社(現・世界文化ホールディングス)入社。以来『Begin』一筋で主にファッションを担当。2017年~2021年まで同誌編集長を務める。現在はメディアをまたいで新規事業開発に注力。

“中坊マインド” を座右の銘に、既存の出版ビジネスを超えた制作チーム「ファンベースラボ」を率いるディレクターとして奮闘中。