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CULTURE2020.10.23

VERDY × Duke of Harajuku × 北村信彦が語る「tokyovitaminとのコラボコレクション製作秘話」

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10月24日(土)からtokyovitamin × HYSTERIC GLAMOURのコラボコレクション展開がスタートします。今回の企画はtokyovitaminと兼ねてからの盟友たるVERDYがプロダクトデザインに参加したスペシャルなラインナップ。コラボ実現の背景にはtokyovitaminのアルバム『VITAMIN BLUE』収録楽曲「ICE CREAM(feat Duke of Harajuku & LEX)」のMV制作に端を発しています。
三者がどのように繋がりを築き、今回のコレクションを実現させたのか。tokyovitaminとして活躍するMC、Duke of HarajukuとVERDY、北村信彦の鼎談からその裏側を探っていきます。

新しいものを表現したくてMVで着る衣装の相談を

― 今回のコラボレーションに際し、お互いがどうやって繋がりを持っていったのかを教えていただけますか?

Duke of Harajuku(※以下、Duke) : 2年くらい前に中野さん(SKOLOCT、中野毅氏)にノブさんを紹介してもらったのが最初でしたよね。

北村信彦(※以下、北村) : そうだね。「こいつ、HIPHOPやってるんだ」って紹介してもらって。その時期、ある友人から「HIPHOP聴いた方がいいよ、日本の若い子が面白いよ」って薦められていたんです。実際に聴いてみたら、これがけっこうありだなって思うようになって。自分なりに掘っていたらDukeの曲が出てきて、ちょっと意外だったんだよね。自分がイメージしているHIPHOPよりも、音の作り方がニューウェーブっぽいなって。ちょうど僕も新しい音楽を探している時期だったから良いタイミングでDukeと出会えたと思っているよ。うちの事務所に遊びに来てくれたときもDukeからオススメを教えてもらったりね。それにDukeは以前もHYSTERIC GLAMOURの洋服をMVで着てくれたことがあったよね。

Duke : はい。去年の11月に出したMV「RIGHT☆NOW」でも衣装として着させてもらいました。

北村 : 歌詞の中にもHYSTERIC GLAMOURって言葉を入れてくれてたから、それも嬉しかったんだ。そんなやりとりをしながら、ご飯でも食べに行こうかってことになり、tokyovitaminのVickと3人でいるときに、2人が呼んできた友達がVERDYだったんだよね。

VERDY : そうでしたね。ノブさんとはレセプションやパーティで同じ空間にいたことはあったと思うんですけど、ちゃんとお話したのは、そのときが初めてでした。ちょうど、ノブさんとDukeがご飯を食べに行く日、別件でVickと連絡を取っていたんで、僕が行っても良い雰囲気だったら呼んでねってお願いしていたんですよ(笑)。

Duke : それが去年の秋頃でしたね。

北村 : そうそう。VERDYに関しては共通の知人が多いから存在は知っていたし、Girls Don't CryやWasted Youthのグラフィックは見ていて、面白いものを作っている人なんだなって認識はあったんだけど、そこで初めてちゃんと話をして。

― tokyovitaminの存在が北村さんとVERDYさんを繋いで。今回のコラボレーションが実現するにあたって、どんな経緯があったんですか?

VERDY : きっかけになったのはDukeが作った「ICE CREAM」という楽曲のMVなんです。彼から、LEXさんと一緒に楽曲を作ったんだけどすごい良いんだって。そこでMVのイメージを伝えられてグラフィックをオファーされたんですよ。だから最初はコラボレーションのデザイン用ではなく、MVで使用するためのイラストとして描いていたんです。制作が進んでいく過程でDukeも衣装だとか、何か新しいものを作りたいっていう話に発展していきました。であれば、DukeはHYSTERIC GLAMOURが好きなんだし、一緒にご飯を食べに行ったときも良い話がしていたので、ダメもとでノブさんにお願いしてみようよって。

北村 : 一緒にご飯を食べたときに、何か一緒にやれたらいいよねって話はDukeともしていたんだよね。渋谷のショップでポップアップだって出来るし、一晩だったらインストアライブもできるしって。だから、Dukeから洋服を作りたいって相談をもらったときは、うん。じゃあ作ろうよってすぐに答えましたね。すでにVERDYが描いていたアイスクリームのキャラクターも可愛いし、うまくコラボしていこうって話で進めていくことになったんです。

Duke : 小さい頃からアメリカで東京、原宿のカルチャーを見てきた自分にとって、HYSTERIC GLAMOURは裏原ファッションを象徴するブランドの1つでしたし、ずっと好きで着ていたので自分的には最高のコラボですね。実際に自分のクリエイションは東京に大きく影響されているし、自分にとって東京はこういうサウンドだってことを意識しながら制作しているんで、それがファッションの面でも新しくオリジナルな形で実現できるのは本当に嬉しいことでしたね。

― 今回のコラボレーションはHYSTERIC GLAMOURの歴史を遡ると、ブランド史上初のHIPHOPアーティストとのコラボレーションになります。その辺りもメモリアルなことですよね。

Duke : ありがたいです。でも、自分たちがやっている音楽は個人的な感覚ではHIPHOPではなく新しいポップスだと思っているんです。HIPHOPというと90'sのイメージが強いと思うんですけど、音も表現も、その頃のHIPHOPとは全然違うし新しい現代の音楽だと考えているので。

北村 : うん。僕の感覚から言っても、Dukeの音楽を聴いていてHIPHOPに足を突っ込んでいるという感じではないんだよね。ニュースタイルの何か、新しい音って感覚で聴いているんですよ。実際にDukeに聞いたことがあったよね。ねぇ、Dukeのやってる音ってHIPHOPなの? オレ的にはちょっとニューウェーブな気がするんだよねって。そしたらDukeも、ニューウェーブいいねぇ、なんて言うからさ(笑)。ああ、作ってる連中もそういうことなんだなって思ったのが印象的で。
ロックもそうなんけど、90年代になってくると、そこにクラブサウンドやアンビエントがニューウェーブと融合して、また新しい音作りが生まれていた時代があったんだよね。その頃のロックを聴いている感覚でDukeが作っている曲や若い世代の日本人アーティストの音を聴いていると面白いな、と。今、Dukeが言ったことって、きっと70年代のパンクの頃にも絶対あったよなって思うんですよ。

と言うのもパンクをやっていた連中は、それまでのロックの文脈の延長線上に自分たちの音楽があるとは考えていなかったと思うんですよ。むしろ、絶対に一緒にしてくれるな、オレたちがオレたちで作った音楽なんだって感覚だったと思う。それはHIPHOPにも言えることなんだと思う。例えば、HIPHOPのベースとなるAfrika Bambaataaが出てきたとき、言うなればブラックパンクな印象で、その後のHIPHOPの印象と全然違っていたしね。そう考えたらなんか吹っ切れて。HIPHOPっていうジャンルの入り口が、まさかこんな身近な原宿にあったんだなって。

VERDY : その話はすごく腑に落ちますね。僕もtokyovitaminが新しい音楽をやっているから一緒にやろうって思うし、それは彼らがHIPHOPをやっているからではないですからね。自分は音楽的な分析をそこまでせず、気になる音楽を聴いている感じなんですけど、僕がtokyovitaminに興味を持って一緒にいるのは、だからなんだなってすごく思いました。

絶対に欠かせなかったメッシュキャップとスタジャン

― コラボコレクションで製作するラインナップはどのように決めていったんですか?

VERDY : HYSTERIC GLAMOURとコラボすることが決まってから、具体的な洋服作りに関しては、すべてHYSTERIC GLAMOURのチームに委ねることにさせていただきました。僕からはグラフィックのデータを渡して、洋服のデザインを進めてもらうことにしたんです。どういう仕様で作り込んでいくかも含めてお任せしました。

Duke : 自分としては、メッシュキャップは絶対に作りたいと思ったんです。というのも、僕が好きだからなんですけど(笑)。あとはMVのイメージに合わせて作りたいものを相談させてもらいましたよね。

北村 : うん。だから自然に作るものが決まっていった感じだよね。

VERDY : はい。自分的にはHYSTERIC GLAMOURのスタジャンが前々からカッコいいと思っていたので、作ったらいいんじゃないかってtokyovitaminチームに助言しましたね。というのも、パーカ、Tシャツは比較的簡単にプリントして製作することができるんですけど、こういうしっかりとした作りのスタジャンは自分たちだけでは作ることができないですから。

北村 : SNSで知ったんだけど、LEXもDukeと同じスタジャンを以前から着てくれていて。だから、デザインを進めるにしてもすごくイメージが沸きやすかった。何個かデザイン案を作ってそれをみんなに見せて確認してもらってって流れでね。

VERDY : コロナ禍の兼ね合いもあって、製作期間に余裕があったんで、慎重に入念に意見を出しながら進めていきましたよね。その過程でキーホルダーも作ろうだとか。どんどんアイディアが出てきて今回のラインナップが整った形です。

tokyovitamin × HYSTERIC GLAMOUR コラボレーションアイテム


(1/4) HG × TOKYOVITAMIN ICE CREAM ヴァーシティジャケット _¥98,000 +tax
両袖、左前身頃、後身頃と前面にVERDYが描いたイラストのアップリケを施したスタジャン。やややれた色味がヴィンテージ感を醸し出す。袖に使用されているのはラムレザーで柔らかな着心地を実現。レトロながらポップなジャケット。
※オンラインストアのみでの取り扱いとなります。

(2/4)TOKYOVITAMIN × VERDY × ICE CREAM別注/EVIL WOMANオーバーサイズパーカー _¥26,000 +tax
フロントにはVERDYが描いたアイスクリームのイラストが融合したグラフィックをオン。左袖にtokyovitaminのワッペンを施しアクセントとしている。オーバーサイズのシルエットで作られており、男女問わず着こなせる仕上がりに。

(3/4)TOKYOVITAMIN × VERDY × ICE CREAM別注/SOFT CREAM スウェット _¥22,000 +tax
VERDYのイラストを融合させた80's感溢れるデザインに惹かれるクルーネックスウェット。左袖にtokyovitaminのワッペンを施し、コラボならではのスペシャル感を実現。裏地起毛なので暖かく、秋には一着で冬にはインナーとしても活躍する。

(4/4)TOKYOVITAMIN × VERDY × ICE CREAM別注/PARFAIT GIRL Tシャツ _¥10,800 +tax
ヴィンテージの風合い漂う独特の色味でプリントされたTシャツ。フロントにはVERDYが描いたイラストをミックスさせたグラフィック。バックには今回のコラボレーションを象徴するDuke of HarajukuとLEXの名前を掲げている。左袖のtokyovitaminのプリントにも注目。

※全てユニセックス商品になります。
※販売方法に関する詳細はこちらから。
※オンラインストアの商品ページはこちらから。

(1/4) HG × TOKYOVITAMIN/ ICE CREAMメッシュキャップ _¥7,800 +tax
パーカと同様のグラフィックに加えて左サイドにはtokyovitaminのアップリケも。Duke of Harajukuがコラボレーションをするにあたって絶対に作りたいと考えたアイテムであり、カラーリングやデザインの配置も含め、80'sのカルチャーを感じさせるひと品となっている。

(2/4)HG × TOKYOVITAMIN/ ICE CREAMトート _¥6,800 +tax
Tシャツと同様のグラフィックをメインにtokyovitaminのロゴも合わせて配置。ガッチリとしたタフな作りで長く愛用することができる。ゆとりあるサイズ感で内容量も確保しているので買い物の際に最適だ。オフホワイトとブラックの2カラー展開。

(3/4)HG × TOKYOVITAMIN/ ICE CREAMマグ _¥3,600 +tax
VERDYが描いたイラストをミックスしたグラフィック、アイスクリームのキャラクターを両面に施した可愛らしいマグカップ。背面にもコラボレーションを示す表記が施されており特別感も抜群。普通に使用するのはもちろん、インテリア代わりに飾っても映えそう。

(4/4)HG × TOKYOVITAMIN/ ICE CREAMキーホルダー _¥1,800 +tax
VERDYが描いたアイスクリームのキャラクターを立体感あるキーホルダーに。表と裏で異なる表情をしている点もユニーク。柔らかな素材で作られておりトートバッグやバックパックに付けても可愛らしい。今回のコラボレーションならではのポップな小物だ。

※全てユニセックス商品になります。
※販売方法に関する詳細はこちらから。
※オンラインストアの商品ページはこちらから。

新しい扉が開けた楽しいコラボレーション

― そのようなやりとりを経て出来上がったコレクションを着用してMVが作られたわけですが、これについても教えてもらえますか?

Duke : MVはPharrell Williamsが昔出したとあるMVにインスパイアされたんです。Vickと一緒にディレクションしながら、キャストやストーリーを考えていきました。ここにも自分が考える東京っぽさを落とし込んでいるんです。

― VERDYさんが描かれたキャラクターが3Dで映されているのも斬新ですね。

VERDY : これはMVの制作を進めている段階で、たまたま僕の絵を3Dにしてインスタにポストしている男の子を見つけたんですよね。そのこと自体は珍しいことではないんですけど、けっこう可愛いなと思って。Cattyumっていうロンドンにいる若い子なんですけど、直接コンタクトを取ってオファーして、3DアニメーションがMVに加わったんです。

― では最後に。今回のコラボレーションは3人にとってどのようなものになりましたか?

Duke : 自分は何にしても新しい表現しかしたくないと思うんですけど、今回こうしてVERDYくんにグラフィックを作ってもらい、tokyovitaminとしてHYSTERIC GLAMOURとコラボして、作りたかったMVを実現することができたのは誰もやったことがない、完全に自分たちだけの新しいことなので、本当にすごく嬉しいんです。

北村 : 僕は新鮮で楽しかったな。自分にとっても新しい扉が開けたコラボなんで、やれたことはすごく嬉しく思っています。ローンチのイベントとかが出来ないのがちょっと心残りだけど、またタイミングを見て、また何か出来たらいいよね。

Duke : そうですね!

VERDY : 僕としてはグラフィックだけ提供するようなコラボレーションは、ここ数年やっていなかったんですけど、改めてそういう立ち位置で参加させてもらって。今回の一連の動きを振り返ると、まずDukeがHYSTERIC GLAMOURを好きで、徐々にノブさんと仲良くなり、僕も実際にお会いしてお話させていただくようになり、MV制作を介してコラボレーションが成立したわけじゃないですか。これってコラボレーション本来の形だと思うし、すごくワクワクできることでした。形になってすごく良いと思うし、こういう意味のあるコラボに関われて良かったですね。
それと、個人的な話になるんですけど、僕が初めてHYSTERIC GLAMOURの洋服を買ったのが小学六年生の頃だったんですよ。お小遣いを持って家族と一緒に買いに行って。そんな小さい頃に着ていた洋服なんで家族も覚えていて、今回のコラボのことを伝えたら、本当に良かったねって(笑)。ちなみに、買ったのはBLACK MAGICってグラフィックがフロントにある服なんです。当時、遊戯王カードのBlack Magicianが好きで、そのキャラクターの必殺技が黒・魔・導(ブラック・マジック)ってやつなんですよ。自分の好きなもの同士が合体したものだ、買うしかない!と思って着ていました。今も実家にあるんですけどね。

北村 : そうなんだ! なんだか、最後にちょっと感動しちゃったな(笑)。

Duke of Harajuku

東京を拠点に活動するクリエイティブコレクティブ、tokyovitaminの一員として活動するアーティスト、Duke of Harajuku。東京の裏原カルチャーや、日本から生まれるTVゲーム、アニメ、漫画などにインスパイアされたクリエイションを行うアーティスト。
10月2日にtokyovitamin名義で1stアルバム『VITAMIN BLUE』を発表。9月10日には自身の名義で1stアルバム『RAZZLE DAZZLE』をリリースしている。

VERDY

グラフィックアーティスト。VK DESIGN WORKSの一員であり、Girls Don't CryとWasted Youth等のプロジェクトをディレクションする。HUMAN MADEやUNDERCOVERといった数々のファッションブランドともコラボレートを果たす。原宿ストリート発、次世代のシーンを担う絶対的なキーパーソン。

北村信彦

1962年生まれ。東京モード学園を卒業し、「ヒステリックグラマー」のデザイナーとして活躍。1960年代後半〜80年代前半のカルチャーを中心に、ロックやアートを洋服として表現。ファッションのみならず、森山大道の作品集の発行など、洋服という枠に収まらない表現を行っている。

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