
HYSTERIC GLAMOURが夢を実現するためにチャレンジをしている世代に、現在地や未来への展望、将来像をインタビュー。ティーンエイジャーの頃思い描いた夢、憧れをはじめ、今現在の達成度、ここまでの挫折、苦悩、さらに今後の目標や挑戦を掘り下げます。記念すべき第1回目は佐藤三兄弟のみなさんです。

――まずは自己紹介をお願いします!
綾人
長男の綾人です。首のほくろが特徴です。三兄弟のなかで一番明るく、お茶目で天然キャラです。長男なのにいつも下の二人に助けられているお兄ちゃんです!
颯人
次男の颯人です。左目の下に三つ三角形のほくろがあるのが特徴です。自分ではそう思っていませんが、よく“三人の中で一番真面目だね”とか“ストイックだね”と言われます。三人を行動力で引っ張っていける存在になれたらいいなと思っています。
嘉人
三男の嘉人です。右目の下に二つあるほくろが特徴です。三人のなかで一番静かで、おっとりマイペースな甘えん坊。下から常にお兄ちゃん二人を見てきたので、どちらの特徴も兼ね備えています。
――一卵性の三つ子ということで、ほくろ以外でみなさんを見分ける方法はあるんですか?
綾人
声のトーンがちょっとずつ違うところです。僕から嘉人にかけてどんどん低くなっていきます。本当に誤差なのですが、聞けば聞くほどわかってくる特徴です(笑)。
――ちなみに仕草とかは?
全員
仕草はほぼ一緒です(きれいにシンクロ)。

――揃いましたね(笑)。今のように三つ子ならではの面白いエピソードはありますか?
嘉人
先日、僕と綾人で仕事終わりにラーメン屋さんに行ったんです。美味しくいただいてその店を出てからしばらく経った後に、颯人から“お前らラーメン屋行った?”って連絡があって。
颯人
二人の後に僕が同じお店に入って、すぐ店員さんに“さっきも来ましたよね。ありがとう”と言われたんです。まさか二人が同じラーメン屋さんに行ったとは思わなかったから、全然理解が追いつかなくて(笑)。家の近くとかじゃなかったので、本当にたまたまなんですよ。“実は三つ子なんです”って言ったら、店員さんは僕が食べ終わってお店を出るまでずっと“ありえない、すごいね!”と言っていました。
綾人
あとは入国審査でも驚かれることが多いです。三人一列に並ぶと、一人目はもちろんスムーズに通れるんですけど、二人目が通る時に“あれ?さっきの人じゃない?”ってなって、三人目になると“あれ?頭がおかしくなってる……?”みたいな反応が(笑)。
颯人
サウナの話もあります。僕たちサウナが好きで、三人でよく行くんですが、唯一差別化する洋服を着ていない場所なので、ほぼ見た目が一緒なんですよ。サウナでは大体4セットくらいやるのですが、それぞれのタイミングで出入りするので、他の人たちからは“超高速スパンで入ってるヤバいやつだ”みたいな顔で見られています(笑)。例えば僕がサウナに入ってきて、隣の人を見たら綾人で……って、“!?!?”ってなることも。まわりの人も多分脳が追い付いてなくて、暑さでやられたと思ってるかもしれません(笑)。

――面白エピありがとうございます(笑)。では次は10代の頃のお話を聞かせてください。どんな夢を持っていましたか?
綾人
僕たちは6歳から大学4年生までずっと男子新体操をやっていて、10代の頃はひたすらがむしゃらに“日本一”を目指して練習していました。
颯人
新体操を始めたきっかけは、6歳の頃にテレビの特集で男子新体操をやっているのを見たこと。それまでサッカーや野球など色々なスポーツ体験に行ったもののしっくりこず、そのテレビを見て“これやりたい!”って三人で意見が一致して(笑)。たまたま近くに新体操教室があったので、次の日にはお母さんに連れられて行きました。
綾人
そこからはずっとブレずに新体操一本の毎日でしたね。平日の放課後はもちろん、土日は朝の9時から夜の10時までが本当に当たり前で。ただ三人もいたら、途中で辞めたいと挫折しそうな人も出てきたんですよ。でも三人でやっていたからこそ、お互い励まし合って続けられたと思います。

――挫折しそうになったのはどなたですか?
嘉人
……はい(挙手)。中学生の頃、ちょうど思春期ということもあって、友達みんなが遊んでいる時に、なんで僕たちは毎日練習しないといけないんだろうという気持ちになり、布団から出られない時期もありました。でもお母さんにはビシバシ起こされるし、二人からもずっと“一緒に練習行こうよ”と誘われ、なんとかお布団から出ることができて、その後も続けられました(笑)。
颯人
僕もそう思うことが全くなかったわけではないのですが、本当に男子新体操という競技が大好きだったので、気づいたら16年間やっていたという感覚です。

――三人は新体操をしている間だけじゃなくて、大学まで学校も一緒だったんですよね? ずっと一緒にいてケンカとかしなかったですか?
綾人
個人競技でそれぞれ戦う場面もあったので、大会前は家で一言も喋らないことはありました。でも心のどこかでは兄弟のことを応援しているから、すごく複雑な気持ちで……。
嘉人
大学の頃はお互い兄弟にバレないように陰でどれくらい努力できるかという気持ちも出てきて。ね?
颯人
高校までは三人一緒に団体で新体操をしていましたが、大学に入ってからは個人競技に。1,2年目は個別に競うことになり、それぞれの個性を出すことにものすごく苦労しました。審判にも一緒に見られがちで、顔が同じだからこそ一緒に見られたくないという気持ちがメラメラと。
嘉人
全員同じくらいの点数しか出せなくなっちゃったんですよね。監督からも“それぞれの個性を出さないと、点数が伸ばせない”と言われて、その1〜2年間は“自分らしさって何なんだろう”とずっと考え続けていました。

綾人
それまでは新体操以外でも三人一緒が当たり前だったので、そのタイミングで初めて自分の個性について向き合ったかもしれないですね。
嘉人
最後の3〜4年目でやっと見つかり、最終的にはそれぞれ良い結果につながったと思います。
――16年間もの間、三人で続けられた男子新体操のどんなところに惹かれていますか?
颯人
男子新体操は日本発祥のスポーツで、国内の競技人口は約2000人。ダイナミックさと華麗さを持ち合わせた、見どころがたくさんあるかっこいい競技なんです。“なんでこんなにすごいのに周りの人たちが知らないんだろう”とずっと疑問に思っていました。体操と間違えられることも多く、中学生、高校生の頃からとにかく競技の知名度を広げたくて、“僕たちがキラキラして知ってもらうのもいいよね”という話を三人でしていました。
嘉人
大学生の頃、三人で寮にいたときに“動画を撮ってSNSにアップしてみる?”という颯人の一言をきっかけに、TikTokにシンクロアクロバットをアップしてみたら想像以上の反響をいただいて自分たちもビックリ!
――息ぴったりの動画がバズって、現在ではSNSの総フォロワー数は330万人超え! 今は歌も歌ったりして、環境も大きく変わりましたよね。

嘉人
TikTokを始めたばかりの頃は、本当にまさか自分たちが歌を歌うことになるなんて思ってもいなかったです。体を動かす専門だったので、最初にレッスンをしたときは、人前で緊張して声が全然出なくて(笑)。“やっぱり僕たちは新体操しかできないのかな”って落ち込んだりもしたけど、今は歌うことがすごく楽しいです!
綾人
新しい挑戦だったけど、歌のパフォーマンスに新体操の要素を入れることで他にはない魅力が出せたと思うし、さらにたくさんの方に見ていただくきっかけにもなりました。
颯人
僕たちのTikTokフォロワーの半分以上がタイの方だったときに、“いつかタイで仕事したいね”とマネージャーさんとお話をしていたところ、タイミングよくお話をいただき、3年前からタイの観光大使を務めています。
綾人
タイに三つ子はなかなかいないみたいで、いつもタイの街中を歩いているだけで“三つ子だ”って声をかけてくれるんです。現地で開催されたファンミーティングで僕たちのどこがいいのか聞いてみたら、顔の可愛い感じがタイ受けするみたいです(笑)。
颯人
実は僕たちにとってタイは初海外だったんです。わくわくドキドキしながら行ったのですが、“微笑みの国”という言葉の通り、本当に皆さんが優しくて、食べ物もおいしくて、新しい世界を体感しました。今ではすっかり僕たちがタイのファン。この先、タイの有名な曲を日本語でカバーしたり、タイのイベントに出演したり、タイのアーティストさんとコラボしたり……、いろいろやりたいことがあります。
綾人
最初は新体操を広めたい一心でSNSを始めたのですが、ただ新体操を広げようとしても、それだけでは難しいと痛感……。こうして活動の場が広がるなかで、周りの人たちに共感してもらえる形に繋げていくことが大事だと学びました。僕たちの目標は進化を止めないこと。これからも新しい形で男子新体操を取り入れ、僕たちにしかできないことを作り上げていきたいです!
――では最後に、今夢を追っている人へのメッセージをお願いします!
綾人
うまくいかないことや辛いことは、誰にでもあることだと思います。でも、それを乗り越えたからこそ見える景色があるので、自分を信じて粘り強く頑張ってほしいです。やっぱり続けることが大事です!
颯人
僕たちのSNSもそうですが、一つの投稿がバズらないからそこで辞めるのではなく、同じことでもやり続けていると、誰かしらが興味を持ってくれていいことが絶対に起きます! 僕たちも諦めないことの大切さを知りました。
嘉人
僕は続けるにしてもやっぱり楽しむことが一番だと思います。堅苦しく考えずに、一度きりの人生を楽しむ! そのひと言に尽きると思っています。


佐藤三兄弟
SNS総フォロワー数330万人を誇る一卵性三つ子。長男・綾人(あやと)、次男・颯人(はやと)、三男・嘉人(よしと)。息ぴったりのアクロバットパフォーマンス「シンクロアクロバット」と、その爽やかなビジュアルがSNSで話題に。2022年タイの観光大使に就任。現在は世界に男子新体操を広めるべくパフォーマーとしてはもちろん、オリジナル楽曲『Change My Life』の配信、ファースト写真集『Mirrors』を発売するなど、さまざまなメディアで幅広く活躍中。ちなみに綾人は赤、颯人は青、嘉人は緑がメンバーカラー。今回はメンカラに沿ったジャケットを着用いただきました♡
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【佐藤三兄弟 TikTok】
【佐藤三兄弟 YouTube】
【佐藤三兄弟 X】
【佐藤三兄弟 official fanclub「TRIANGLE」】
▼STAFF
photography_YURI HORIE
styling_RIE OSHIO
hair & make-up_YUKARI KOZONO
text_MIHOKO SAITO
▼着用クレジット
長男・綾人
スカジャン¥79,200、ロングスリーブTシャツ〈10月上旬発売予定〉¥17,600、ワイドデニムパンツ¥66,000、ハイカットスニーカー¥24,200、キャップ¥9,900、バングル、リング(ともに参考商品)/以上すべてヒステリックグラマー
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次男・颯人
スタジャン¥59,400、Tシャツ¥14,300、ベイカーデニムパンツ¥39,600、ハイカットスニーカー¥24,200、キャップ¥12,100、ネックレス、リング(ともに参考商品)/以上すべてヒステリックグラマー
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三男・嘉人
スカジャン¥79,200、Tシャツ¥11,000、ストレートデニムパンツ¥39,600、ハイカットスニーカー¥24,200、キャップ¥9,900、ネックレス¥7,700、バングル(参考商品)/以上すべてヒステリックグラマー
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